【保存必須】現役アシスタントナースが解説!オーストラリアでアシスタントナースになるには

オーストラリアワーホリアシスタントナースになるには アシスタントナース

今話題のアシスタントナースってなに?

オーストラリアで現役アシスタントナースとして働いている私が紹介していきます!

この記事を読めばこんな悩みが解決!

  • アシスタントナースってなに
  • 仕事は大変なのか
  • 稼げるのか
  • 看護師を辞めていくべき?

結論

アシスタントナースは日本でいう看護助手、介護士のような仕事です。

仕事内容は日本の看護し業務比べるとかなり簡単です。移乗などの身体に負担がかかる業務は機械を使うので身体を痛めることも少ないです。

時給は3000円以上あるので月40万以上稼ぐことができます。

私は、実際看護師を辞めて行きましたが「オーストラリアに来てよかった!」「アシスタントナースの経験ができてよかった」とは思いますが「アシスタントナースになるためにオーストラリアに来る必要はない」と思います。

アシスタントナースとは

オーストラリアにおける「アシスタントナース(Assistant in Nursing, AIN)」は、看護師(Registered Nurse, RN)や准看護師(Enrolled Nurse, EN)の補助を行う医療従事者の役割です。彼らは、看護業務の一部をサポートし、特に高齢者ケア施設や病院、コミュニティケアなどで活躍します。

業務内容

• 患者の移動や体位変換の補助

• 入浴、食事、トイレの介助

• ベッドメイキングや病室の整備

• 患者の日常生活の支援と見守り

主に資格を持つ看護師の指導や監督の下で働きます。そのため、医療行為は直接行わず、日常生活の援助を中心としたサポート業務がメインです。

どこで働けるのか

病院

公立病院(Public Hospital)や私立病院(Private Hospital)では、看護師や他の医療スタッフと共に、患者のケアをサポートします。特に基本的なケアや、患者の日常的なニーズに対応する役割を果たします。

高齢者介護施設(Aged Care Facility)

高齢者ケアの現場では、入居者の日常生活のサポートが中心となります。食事の介助、入浴や着替えのサポート、日常生活のアシスタンスなどを担当します。

ワーホリアシスタントナースの方の就職先は介護施設が多いです。しかし資格を取っても病院で働くことは簡単ではないです。

在宅ケア(Home Care)

患者や高齢者が自宅で生活できるよう、訪問してケアを提供する仕事です。ここでは、家庭環境でのケアや日常生活支援が求められます。

在宅ケアとして働くためには運転免許証や車を持っていることを必要とされることが多いです。

1人でクライエントの自宅に訪問するので英語力がそれなりにないと厳しいですが介護施設と比べると時給が高いです。クライエントによりますが業務内容も簡単(一緒に買い物に行く、散歩する、お茶しにく、料理見守り、病院付き添いなど)なので私は施設で働くより在宅ケアの方が好きです。

在宅ケアの方が自由度が高く1人で行動することができます!

派遣アシスタントナース

「1つの施設に所属することが嫌だ」「掛け持ちして働きたい」「好きな時に働きたい」という方には派遣のアシスタントナースがおすすめです。

募集要項に臨床経験1年以上やリファレンスレターが必要になることが多いですが未経験でもたまに募集しているところはあります。もちろん派遣のアシスタントナースになるためにも対面の面接がありますが柔軟に働くことができるのが派遣のアシスタントナースのいいところです。

また時給も介護施設で働くよりプラス$5くらいあるので比較的稼ぎやすいです。

しかし毎回場所が変わるので私はその度に緊張していました。施設には基本、車でないと時間がかかったり突然の仕事の連絡に対応できないと思うので車必須です。

アシスタントナースとしての働き方

オーストラリアのアシスタントナースは基本3交代です。

モーニングシフトシフト6:30〜14:45

アフターヌーンシフト14:45〜22:30

ナイトシフト22:30〜6:30

私の働いている介護施設ではこのシフトで回しています。派遣のアシスタントナースをしていましたがどこの施設もこのようなシフトでした。

アシスタントナースになるには

必要な資格

アシスタントナースになるには、通常、Certificate III in Individual SupportやCertificate III in Health Services Assistanceといった資格を取得する必要があります。

これらの資格は、オーストラリアの職業訓練教育(TAFE)や専門学校で提供されており、プログラムは4〜6ヶ月程度で修了することが一般的です。

学ぶ内容には基本的な高齢者や障害者ケア、看護の基本的な技術、患者のサポート方法などを学びます。

学校のコースによりますがAged Care(高齢者施設)のみというコース、Acute care(病院や施設等)のコースに分かれています。資格取得後に介護施設で働きたいか?病院で働きたいかによって選択するコースが変わってきます。

私は4ヶ月Aged Careコースに通いました。また一般英語コース(医療英語メイン)にも合わせて通いました。

First Aid(応急処置)やCPR(心肺蘇生法)の資格

これらの資格は、患者の安全を確保するために必須とされることが多いです。これらの資格はCertificate III in Individual SupportやCertificate III in Health Services Assistanceを取得する過程で資格を取ることがほとんどです。

語学力

オーストラリアで働くためには、ある程度の英語力が求められます。最低限、日常会話や業務で使用する英語が理解できるレベルが必要です。場合によっては、IELTS(アイエルツ)やOET(Occupational English Test)のスコアを求められることもあります。

日常会話レベルの英語力

・患者や同僚、上司とのコミュニケーションがスムーズにできることが重要です。アシスタントナースは、患者のケアをする際に、指示を理解し、正確に対応する必要があるため、会話力が問われます。
• 患者や家族とのコミュニケーションで、相手の言葉を理解し、適切に返答できる基本的な英語力が必要です。

英語ができないと仕事ができない人・話を聞いていない人と思われてしまいます。

英語テストの基準

場合によっては、アシスタントナースの学校に通うために特定の英語試験スコアを求められることがあります。主に以下のような試験が使用されます。

• IELTS(International English Language Testing System)
アシスタントナースとして働くためには、一般的に IELTSのOverall 5.5〜6.0 程度が目安です。
リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションで最低スコアが設定されることもあります。

私の学校の入学条件は入学テストに合格するかIELTS 4.5以上でした。

クリニカル・プレイスメント(実習)

Certificate IIIのプログラムを受ける際には、病院や介護施設での実習がカリキュラムに含まれています。これにより、実際の業務環境での経験を積むことができます。

実習の期間は、取得する資格やコースによって異なります。一般的に、Certificate III in Individual Support や Certificate III in Aged Care のプログラムでは、120時間〜160時間程度の実習が必要とされます。この実習は通常、数週間から数ヶ月の間に分けて行われます。

実習の場所

  • 病院
  • 高齢者介護施設(Aged Care Facilities)
  • リハビリテーション施設
  • 在宅介護サービス

各施設での実習は、患者の種類やケアの内容が異なるため、さまざまな状況での実践的な経験を積むことができます。

日本の看護学生の実習はとても厳しかったと思いますがオーストラリアの実習はとても和やかな雰囲気です。スタッフもフレンドリーな人も多くシャドーイングがメインなので何か質問されたりドキドキすることもないです。記録もシンプルで英語に自信がなくても大丈夫です。

実習先に先生が来るのは数回のみで振り返りのカンファレンスもありません。

ビザの条件

学生ビザ(Student Visa, Subclass 500)                         TAFEや他の教育機関で学ぶためのビザです。学生ビザでは、週20時間まで働くことが許されており、学業と並行してパートタイムでアシスタントナースとして働くことも可能です。
ワーキングホリデービザ(Working Holiday Visa, Subclass 417/462)                 一定期間フルタイムで働くことが可能ですが、雇用主ごとの就労期間に制限があります。


その他の条件

警察証明(Police Check)

過去に犯罪歴がないことを証明するための書類が求められます。


資格取得にかかる費用

取得する資格によって費用は異なりますがTAFE(公立職業訓練機関)や私立教育機関での受講費用
$3,000〜$8,000

コースの内容や学ぶ地域によって学費が異なります。また、フルタイムかパートタイムかによっても費用が変わります。

私は以下のコースを17週間受講(月〜土曜)受講し$7300でした。

  • CHC33015 Certificate III in Individual Support, and
  • CRICOS Code 0100821 English for Healthcare and Nursing.

アシスタントナースの給料

アシスタントナースとして働く場合、就職先・地域・雇用形態によって給料が異なりますが時給$30〜に設定されていることがほとんどです。オーストラリアの最低時給は$24.10なので高めに設定されています。

アシスタントナースは、シフト制で働くことが多く、夜勤や週末のシフトに対して追加の手当が支給されます。

  • 夜勤手当: 通常の時給に対して、夜勤シフトでは15〜20%増の手当が付与されることがあります。
  • 週末・祝日手当: 週末や祝日に働く場合、時給が通常より1.5倍〜2倍になることがあります。

オーストラリアでは土日・祝日に働くと給料が1.5倍〜2倍になります!

私が実際アシスタントナースとしていくら稼いでいるのか詳しくはこちらの記事を参考にしてください↓

アシスタントナースのメリット

需要が高い • 高い就職率

・オーストラリアでは、高齢化社会が進んでいるため、高齢者ケアや介護の分野でアシスタントナースの需要が非常に高まっています。そのため、資格を取得すれば比較的早く仕事が見つかる可能性が高いです。
• 医療業界でのキャリアの第一歩: アシスタントナースとしての経験を積むことにより、後に看護師(Registered Nurse)や他の医療関連職へのキャリアアップの道が開けます。

永住権につながる

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柔軟な働き方 • シフト制の柔軟性

シフト制のため、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。フルタイム、パートタイム、カジュアルの選択肢があり、家庭や学業と両立しやすいです。

私の働いている職場では半分上が学生です。職場によると思いますが生活スタイルに合わせて勤務を組んでくれるので学校に通いなが安定した収入を得ることができています。

また、日本と比べて長期休暇(1ヶ月以上の休暇)の取得や休みがとりやすいです。

突然仕事を休みたくなった場合でもアプリを通してシフトの空きを知らせてくれ働きたい人が穴を埋めてくれるシステムが整っているのでとても便利です。

時間外手当や夜勤手当が充実

夜勤や週末勤務には追加手当がつくため、シフトによっては収入が増えるメリットがあります。

社会貢献度が高い • やりがいのある仕事

  • 患者や高齢者に直接的なケアを提供する仕事であり、社会貢献度が高く、人々の生活にポジティブな影響を与えることができます。特に患者とのコミュニケーションや支援に喜びを感じる人には、非常にやりがいがあります。
  • 患者やその家族から感謝される場面が多く、直接的なフィードバックを受ける機会があるため、仕事の達成感が得やすいです。

日本と比べて身体的負担が少ない

移乗を安全かつ効率的に行うために、機械や補助具が広く使われています。高齢者や障害者のケアにおいて、移乗は重要な業務であり、正しい方法と機器の使用はスタッフの負担を軽減し、利用者の安全を確保します。

オーストラリアの施設で利用される移乗機器

リフト(Full Hoist)
リフトは、利用者をベッドから車椅子やトイレなどに移動させる際に使われます。スリングと呼ばれる布を利用者の下に敷き、リフトで持ち上げて移動します。

Screenshot

引用:Activ Mobilyty

スタンディングリフト(Standing Hoist/Stand Assist Lift)
立ち上がることが難しいが、ある程度の足の力がある利用者に使われます。利用者をベッドや椅子から立ち上がらせ、車椅子やトイレへの移乗をサポートします。

Screenshot

引用:Activ Mobilyty

スライドシート(Slide Sheet)
ベッドの上での体位交換や、ベッドからストレッチャーや椅子への移乗をスムーズに行うために使用されます。滑りやすい素材で作られたシートを使って、利用者を簡単に動かすことができます。

Screenshot

引用:ST Vincent’s Hospital

初めは機械を準備したりめんどくさいと思っていたけど体への負担もないし何より安全なので助かっています。海外の方は体も大きいのでこれは必需品です。

高い英語力は必要ではない

海外の医療現場で英語を使って働くことに抵抗があるかもしれませんが中級レベルの英語力があれば働くことができます。日本と同様にケアや処置の前に患者さんに何かを説明したりする時に使う言葉はわかりやすい言葉選びを使って話します。なのでそれほど高い英語力がなくても中級レベルの語彙力と説明ができれば問題なく働くことができます。

スタッフ間同士の会話で聞く医療英語や申し送りの時に使う英語は聞きなれないものもあるかもしれませんが大体使われる単語や言い回しは決まっています。一度覚えてしまえば仕事をしていく上で特に支障はありません。

私も聞きなれない単語があったら同僚に確認していました。

アシスタントナースのデメリット

学校に通う期間が長い・コストがかかる

資格を取るために最短でも4ヶ月学校に通う必要があります。ワーホリで1年の滞在の予定だと1年のうちの4ヶ月学校に通うことは時間もかなり取られます。学校にはよりますが月曜日から土曜日まで1日6時間以上学校に時間を取られることは身体的にも疲れます。

その間バイトもするとなると時間もかなり限られますしバイトの時間も正直あまり確保できません。

学校のコスト面でも約80万はするのでかなり高額です。資格を取れば時給が高いので比較的稼ぐことはできますがこの資格にそれほど価値があるのかなと感じます。あくまで個人の感覚ですが現地の方は無料でこのコースを受けることができているし実際資格がなくても働いている人はいるのでこの資格を取る費用を他にも使えたかなと思っています。

学校で機械の使用方法練習中↓

身体的にハードな仕事

機械を使うので身体的に負担が少ないと先述しましたが時には肉体的に負担のかかる業務もあります。特に長時間の立ち仕事や入浴のサポートなど腰痛や疲労が問題になることもあります。また夜がある場合、生活リズムが不規則になり、体調管理が難しくなることもあります。

精神的なストレス • メンタルヘルスへの影響

これは日本の看護の現場においても同じだと思いますが患者のケアや高齢者介護では、感情的に難しい状況(重篤な病状や死別)に直面することがあり、精神的なストレスを感じることがあります。特に感情移入しやすい人にとっては、感情的な負担が大きくなる可能性があります。

キャリアの上限 • キャリアの限界

アシスタントナースは医療チームのサポート職であるため、キャリアの上限があり、昇進の機会が少ない場合があります。さらなるキャリアアップを目指すには、看護師資格(Registered Nurse)や他の医療資格の取得が必要です。

まとめ

アシスタントナースは日本でいう看護助手、介護士のような仕事です。業務内容も簡単でそれほど高い英語力がなくても働くことができます。そして介護職が不足しているので仕事も比較的見つかりやすいです。日本で看護師をしていた時より負担の少ない業務内容で稼ぐことはできますが日本で看護師をバリバリしてきた方からすると物足りなさを感じると思います。

アシスタントナースになるためにオーストラリアに来る必要はないと思いますが海外の医療現場を見たり経験がつめることは今後のキャリアや自分の成長に繋がると思います。また、ワークライフバランスが取れた生活を送ることができるので今後の自分の働き方を考え直す機会になりました。

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